大判例

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長野家庭裁判所上田支部 事件番号不詳 判決

本籍 八王子市中野町三千四百十一番地

住居 長野県小県郡丸子町大字上丸子四百十三番地

料理店 駒沢かやの 明治四十五年四月二十五日生

主文

被告人を罰金八千円に処する。

右罰金を完納することができないときは金四百円を壱日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

訴訟費用は被告人の負担とする。

風俗営業取締法違反の点は公訴を棄却する。

理由

被告人は肩書住居で料理店駒の家を経営している者であるが、昭和二十九年九月二十日頃、同月二十七日頃と同年十一月六日頃の三回にわたつて同料理店において接客婦として使用していた児童である○沢○江(昭和十二年六月二十七日生)を同料理店の客長張某外二名と情交させて同女に淫行させたものである。

右の事実は

一、○沢○江の検察官に対する供述調書

一、同女の戸籍抄本

一、長張某、比田井初世の司法警察員に対する各供述調書

一、被告人の当公判廷における供述

を綜合してこれを認める。

法律によると被告人の判示所為は児童福祉法第六十条第一項第三十四条第一項第六号に該当するので罰金刑を選びその金額の範囲内において被告人を罰金八千円に処し右罰金を完納することができないときは刑法第十八条により金四百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置し、訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条によつて被告人の負担とする。

本件公訴事実中被告人が昭和二十九年十一月十五日頃○沢○江を接客婦として雇入れたにもかゝわらず五日以内に所轄丸子警察署長に雇入届をしなかつたとの点は少年の福祉を害する成人の罪に関する事件に該当しないばかりでなく前認定の罪と科刑上一罪の関係ある場合でもないと認められるので当裁判所に裁判権がなく、結局公訴提起の手続がその規定に違反したことになるから刑事訴訟法第三百三十八条第四号によりこの点について公訴を棄却すべきである。

よつて主文の通り判決する。

公判出席検察官深沢喜造。

(判事 山口昇)

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